快適な工作環境を求めて始めたなんちゃって小屋作りの続きです。
前回と同様、パネルを作って土台枠に取り付けていきます。
ここからは結構単調な作業が続きます。
設計通り換気扇が入るか仮設置してみました。
ピッタリです。
2×4材にはSPF(※1)を使っています。結構反りやすい木材として知られていますが、合板に接合すると歪みが矯正されるので結構設計通りに組み立てることができました。
※1 見た目や性質が似ているスプルース(Spruce)、パイン(Pine)、ファー(Fir)総称。
ちなみに、表側から見える部分は針葉樹合板ではなく、OSBという木質ボードを使ってみました。(OSBも構造用合板の一種)
独特の風合いが気に入っているのですが、針葉樹合板より若干割高なのと、少し重たいので見える部分だけに使ってみました。
小屋といえど、天井が低いと圧迫感があります。そこで、納屋の高さが許す限り、天井を高くしました。
といっても、1820mmサイズの合板の上に300mmかさ上げした程度。
天井の制約がなければもう少し高くしたいところですが、仕方ありません。
冶具作り
納屋のかさ上げをするので合板を縦に直線カットする冶具が必要になりました。
ただし、長辺の長さが1820mmあるので手持ちの定規では全然長さが足りません。
裁断する道具は丸鋸を使いますが、フリーハンドで切断すると微妙に曲がってしまいますし、時間がかかります。
何より、フリーハンドで切断すると(ノコが木材に噛みやすく)キックバックしやすいので危険です。
そこで、合板の切断面を直線の基準にして簡単な冶具を作ることにしました。
↓合板の断面は結構精度の良い直線になっています。
この面に沿って丸鋸を動かせばきれいな直線になります。
構造用合板を約15cmの幅にフリーハンドでカットします。
2×材を定規にして切断する目印をつけます。(切断する面はアバウトでOK)
丸鋸がキックバックしないように慎重に切断します。
※合板の下に2×4の端材ブロックを敷いています。
注意!
丸鋸はキックバックすると後ろに跳ねます。
この時、丸鋸の後ろに立っていると非常に大きな怪我を負います。(指や足を切ったりすることが多いそうです。)
上の写真のように、常にノコの横側に立ち、たとえキックバックしても丸鋸が体に当たらないようにしましょう。
フリーハンドで切断しました。
このままで直線カット用のガイドとして利用できますが、丸鋸のアルミベースと切断位置が一致していないのでチョット使い難いです。
そこで、適当な板に直線ガイドを貼り付け、その直線ガイドに沿って丸鋸で切断します。
こうすることでノコ刃と切断面が完全に一致した直線になります。
冶具の使い方
冶具の使い方は切断面を墨入れした部分に合わせてクランプで固定するだけ。
ガイドに沿って丸鋸をスライドするだけで割と正確な直線に切断できます。
この方法はルーター・トリマー・ジグソーにも応用できる簡易冶具です。
冶具を使ってコーナー部分の壁パネルを寸法通り切断し、ユニットを作って固定していきます。
入口側のパネルも固定しました。
外側から見るとこんな感じ。
特に入り口側には窓をつけなかったので見た目はただの箱・・・
天井の設置
限られたスペースいっぱいに小屋を建てるため、小屋の上にほとんどスペースがありません。
そこで、天井のパネルユニットを作り、小屋の上に持ち上げて施工することにしました。
自力で持ち上げることのできるギリギリの大きさです。
よいしょ!と持ち上げて桁を掛けます。
所定の位置に乗せます。
設計通りピッタリに入ったので、意外と正確に作れているようです。
パネルの固定は2×4用の結合金具を使って固定しました。
非常に簡素なものですが、もともと屋根を支えるわけではないのでこれで問題ありません。
同様の手順で6枚のパネルを並べていきます。
全ての天井パーツを乗せ終えました。
これで外壁の施工はすべて完了です。
建物の誤差は5mmほどありましたが、一応問題なく箱型になりました。
5mmの誤差は構造用合板のサイズと使っているメジャーの誤差が最も大きな原因のようです。
メジャーで実測したところ、縦・横いずれも合板が1mmほど小さいのです。
2×4材はメジャー基準で切断し、組み立ては合板基準で組んでいったので微妙なズレが累積していったのでしょう。
↓外観。(小屋の掃除のため、端材を外に出しています。)
窓明かりがなくなったので納屋の中は薄暗くなってしまいました。
その代わり、小屋の中はとっても明るいです。
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