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羽ばたき機の歯車(ギヤ)を自作する

機械加工


羽ばたきラジコンの駆動系は一号機と同様、歯車を自作する事にしました。

なぜ、既製品の歯車を使わずに自作するかと言うと、材料・形状の自由度が高いから。
試作品の製作では頻繁に歯車の歯数を変更出来た方が開発のスピードが圧倒的に違います。

一つの歯車をNCフライスで切削する加工時間は1~2時間程度。既製品の歯車を使っても、結局は肉抜きやビス止め穴の追加工する必要があるので労力的にはさほど違いがありません。

材料は前回同様PEEK材を使いました。

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自作ギアの製作方法

ギヤの作製で欠かせないのが正確なインボリュート曲線で歯形状を作図する事と、その作図通りに加工する事です。

インボリュート曲線はネットで調べればデータが手に入るので苦労しませんが、正確な加工は難しいです。
私も最初、低精度のフライスで歯車切削して、使い物になるか不安でした。
実際に作ってみると意外とまともな形に仕上がりましたが、それでもラジコンに組み込んでみると歯形状の歪により、動きの渋い部分がありました。
この不具合はギヤを設計より0.15mmだけ小さく加工する事でごまかしています。

フライスのエンドミルですが、モジュール0.5の歯車を切削する場合、φ0.5mm以下のエンドミルを使う必要があります。
ネックの長さは必要な歯厚が切削できるだけの物を使います。
私の場合、歯厚が最大4mmだったのでエンドミルもφ0.5×4mmを使いました。
ここまで細長いと針の先で切削しているような物です。ちょっとでも切り子が挟まるだけで折れてしまいます。
余談ですが、一号機の歯車は2本ほどエンドミルを折っています。

作製した歯車はこちらです。サブギヤも含め4つ製作しました。

一号機の歯車と比較すると結構小さいです。
右が今回切削したメインギヤ。左が一号機のメインギヤです。

メインギヤはこの様にかみ合わせて使用するので、左右で歯の位相を半分ずらしています。

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