一眼レフカメラは撮像素子に埃などのゴミが付着しやすく、ごみが付着した部分は黒いスポットとして写真に残ってしまいます。そのまま放っておいても汚れが落ちることはまずありませんし、どんどん新しいゴミが付着していきます。
今回は簡単なクリーニングの方法を紹介します。
センサーにゴミが付着した状態
一眼レフカメラは撮像素子に埃などのゴミが付着すると、黒いスポットとして写真に残ってしまいます。当然、レンズがよごれているわけではないのでレンズを交換しても同じ場所に黒いスポットが現れます。しかも意外と目立たないので印刷したりパソコンで拡大表示するまで気が付きません。
私も、あまり目立たなかったので気が付きませんでしたが、毎回同じ場所に黒い点が現れたのでセンサーの汚れという事が判明しました。
センサーにゴミが付着してしまう原因はレンズを交換するとき、目に見えないほど小さな埃が本体に侵入し、センサーの静電気によって付着してしまいまうからです。屋外、屋内問わず、基本的に埃のない場所はありませんから、必ず侵入してしまうものと考えましょう。
クリーニングに必要な道具
クリーニングに必要な道具は下の3点+αだけ。
- 燃料用アルコール又はイソプロパノール(100%)
燃料用アルコールはメタノールなどを混ぜて飲めなくしているので酒税がかからず安いです。
また、ちょっと割高ですがイソプロパノールの方が洗浄効果が高くてお勧め。 - スゴふわっ綿棒
”スゴふわっ綿棒”という製品が柔らかくて使いやすい - エアーダスター
ネット上では否定的な意見も多いので使いたくなければ使わなくても良い。
番外編
- メガネクリーナふきふき
イソプロパノールが含有されている商品。イソプロパノールが手元になかったのでこれを代用しています。
クリーニングキットなどは一切必要ありません。
一眼レフを使いたてのころ、3000円以上するPENTAXのクリーニングキットを買ったことがあるのですが、ちょっと高いですよね・・・。でも、この手のクリーニングキットの中ではそこそこきれいになる方なので、綿棒でどうしても綺麗にならないという方にはお勧めできます。
エアーダスターは否定的な意見が多い・・・
ネットの情報では、逆に汚れがついてしまったり、液化ガスが付着して大惨事なんて事が書かれていますが、私はいずれも使い方次第だと思っています。
というのも、実際にやってみると分かりますがとても効果的にゴミを吹き飛ばしてくれるのです。
たとえエアダスターによって埃が付着することはあっても、吹き飛ぶゴミの方が圧倒的に多いですし、エアダスターが原因で付着した汚れはセンサーの上に乗っているだけなので綿棒で簡単に落とせます。
憶測になりますが、ミラーアップしないミラークリーニングの時にエアダスターを吹きかけた方が誤解したか、もしくはミラークリーニングとセンサークリーニングを混同して書いた記事だと思います。
また、液化ガスはダスターを逆さにしなければ出ませんし、たとえ出たとしてもセンサーが故障するほど大量に噴出しません。シミになってもアルコールで拭き取れます。
私は作業が効率的に捗るので使用していますが、心配なら無理に使用しなくても良いと思います。万一何かあっても自己責任ですから・・・
センサーの汚れを確認する
まずはどれくらい汚れているか確認してみましょう。
センサーの汚れを見るにはグレーや白の画用紙を撮影します。でも、そのまま撮影してもセンサーの汚れははっきり見えません。そこで、カメラの設定を少し変えて撮影します。
可能な限りピントを外す
ピントを合わせてしまうと画用紙の凹凸と汚れの区別がつきません。そこで、わざとピントを外し、汚れだけがはっきり見えるようにします。カメラのAF(オートフォーカス)の設定を切り、マニュアルでピントを外して撮影しましょう。
F値は最大にする
センサーの汚れは、F値を上げてレンズを絞り込むとはっきり見えます。これは点光源によってごみのシルエットを見えやすくするためです。
マニュアルモードで露出を調整
モードをM(マニュアル)に設定すると、F値が自由に変えられます。
また、F値を大きくした場合、シャッタースピードを落として露出を調整する必要があります。以上の点から、マニュアルモードが最適です。
バッテリーを充電する
センサーをクリーニングするときは、ミラーアップしなければなりません。
ミラーアップ機能はバッテリーが十分に充電されていないと有効になりませんから、事前にバッテリーを充電しておきましょう。
ISO感度は低めに設定
ISO感度をマニュアルで低く設定します。200~400位が適当です。ISO感度がオートだと
ISO感度が自動的に高くなってしまいノイズが発生してごみが見えにくくなります。一眼レフカメラの場合、ISO400以下に設定すると良いでしょう。
センサーの汚れを見てみよう
撮影した画像はこちら。画像を縮小しているので分かりにくいのですが、これでも大きなごみが2つ見えます。
さらに見やすくするためにコントラストを上げてみましょう。
コントラストはフリーの画像編集ソフトを使います。
JTrimというレタッチソフトがおススメ
調整メニューが出るので、コントラストのバーを右にスライドさせて調整します。
プレビュー画像を見ながら丁度良いと思ったら「OK」をクリックして確定しましょう。
何度もやり直せますし、追加調整もできるのでいろいろ操作して見やすい画像にします。
コントラストを調整し、拡大してみると・・・。
無数のゴミがはっきりと確認できますね。実際に撮影した写真ではあまり気になりませんでしたが、びっくりするくらい汚れていました。
一眼レフカメラのミラーアップ
まずは一眼レフのマニュアルなどを見て、”クリーニングミラーアップ”を選択してください。
NikonD70の場合、「menu」ボタンを押し、セットアップメニューから「クリーニングミラーアップ」を選択します。
シャッターを押すとミラーが上がったまま保持されます。
終了するには電源をOFFにします。
ミラーアップするとセンサーが出てきます。
センサーは本体の奥にあるのでクリーニングしにくいのが難点。最初は戸惑いますが2、3分も作業すれば慣れますよ。
実際にクリーニングしてみよう
センサーのクリーニングの手順は3つの工程に分けて考えます。
- 静電気で付着しているごみを落とす
静電気によって付着しているごみはエアダスターで簡単に吹き飛びます - 油分で接着しているごみをアルコールで脱脂する
油分を含んだ埃は接着しているのでアルコールで油分を脱脂しながら除去します。脱脂後のゴミが静電気で付着している場合はエアーで吹き飛ばすことができます。 - アルコールのシミを除去する
アルコールをつけすぎると乾くときにシミになってしまします。アルコールでわずかに湿らせた綿棒で軽く拭き、最後に乾拭きすることでアルコールのシミを取り除きます。
エアダスターでクリーニング
まずはエアダスターでセンサー表面に付着したゴミを吹き飛ばします。
エアダスターで大部分のゴミは吹き飛びます。
クリーニング前と後の画像を比較してみました。いずれも同じ場所を拡大したものです。
(手作業で画像をトリミングしているので微妙なズレはあります)
上の画像を見ただけでもだけでもエアダスターが効果的であることが分かると思います。
ただし、全てのゴミを吹き飛ばせるわけではありません。画像をよく見ると小さなゴミがまだ付着したままですし、センサー中央部の大きなごみは吹き飛びませんでした。
アルコールと綿棒で脱脂する
エアダスターで落ちなかった汚れはアルコールを含ませた綿棒で脱脂して落とします。
無水アルコールが良く利用されていますが、実は油を含んだゴミにはあまり効果がありまん。本当はイソプロパノール(これもアルコールの一種)が最適です。私は、持っていないので”メガネふきふき”(商品名)で代用しました。メガネふきふきはイソプロパノールを使用している製品なので油分の汚れにはとても効果があります。
”メガネふきふき”をこのように綿棒に巻き付けて使用します。ごみの脱脂が目的なので、センサー全体をなでるように念入りに掃除します(力を入れろという意味ではありません)。この時、メガネふきふきのアルコールシミや不織布のゴミが付着して一時的に汚くなりますが全く問題ありません。
類似品に注意!
メガネふきふきはイソプロパノールを使用している製品です。類似品に激落ち君のメガネクリーナーがありますが、こっちは全く使い物になりません。溶液が普通のアルコールと水を使っているので油分の汚れに対し効果が低いです。
アルコールで脱脂したら、再びエアダスターでゴミを飛ばします。
アルコールのシミを除去する
ゴミが脱脂されましたが、アルコールシミと一緒にゴミが固まって付着している状態です。ア
↓アルコールのシミ
アルコールのシミはアルコールで拭き取ります。
綿棒にアルコールをほんのちょっと付けてシミと一緒にゴミを除去していきます。
この時、アルコールをつけすぎると、またシミができてしまうので僅かに湿らせます。たっぷり染み込ませるのはNG。センサーをさっと拭いたとき、1秒くらいで乾燥する程度が最適です。
アルコールは乾燥が遅いといわれています。確かに工業用のクリーニング液と比べると遅いのですが、実用上全く問題にならないレベルです。遅いと言われているのは単にアルコールをつけすぎているだけです。
最後にわずかに残ったアルコールのシミを乾燥した綿棒で乾拭きして仕上げます。
仕上げるといっても一発で完全に綺麗にすることはできませんから、センサーの状態を確認しながら、アルコール、乾拭き、エアダスターを繰り返してごみを除去していきます。
クリーニング完了
最終的に全画面で10個程度までごみを除去することができました。慣れれば10分から20分で作業できるようになります。
これ以上はクリーンルームで作業しないと、ごみを除去したそばからゴミが付着するといったイタチごっこになってしまいます。
↓これが一番大きなゴミです。
↓センサーの全体写真。ゴミが少しでも確認できる部分にマーキングしてみました。
ゴミの位置は・・・?
最後に、写真に写ったゴミと、センサーの位置の関係について説明して終わります。これを理解していないといつまでたっても綺麗になりませんから良く頭で理解しておきましょう。
写真の右下にゴミが付着している場合、センサーの右上にゴミが付着しています
これは、レンズの光が上下左右逆向きの像を結ぶという、一眼レフカメラの性質によるものです。ですから、センサーの映像は電子的に上下左右が逆に補正されています。
しかも、撮像素子を後ろ側ではなく、前から見るわけですから、さらに左右が逆になるわけで、結果的に写真の右下に写ったゴミはセンサーの右上にあるという訳です。
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