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刃物の切れ味が驚くほど改善する革砥を自作してみた

手仕事

久々の更新です。
革のコインケースを作ってから、革細工にはまってしまいました。
ここ数年、ものづくりはNCフライス盤に頼りきりだったので手作業でものを作る楽しさを忘れていました。

 

簡単な小物を作って勉強中・・・

練習で作ったキーケース

縫いの練習で作ったキーケース
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ナイフなどの工具ケースも簡単に作れるので自作の幅が広がります
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話はさておき、こうした手作業にはナイフや刃物が不可欠です。
刃厚の薄いオルファナイフは切れ味も良く、抵抗も少ないので微細な細工にはもってこいの工具なのですが、何せすぐ切れなくなる・・・(切れなくなるという表現は大げさですが、最高の状態が持続しにくい・・・)

その都度刃先を交換していては経済的ではないと思い、砥いでみることにしました。
ただし、さすがのオルファです。2000番程度の砥石では全く元の切れ味に戻りません。4000番の砥石を使えばやっと近い切れ味になりますが、いちいち水砥石で砥ぐのも面倒です・・・

そこで、革の切れ端に研磨剤をつけて研磨する革砥を作ってみることにしました。

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革砥の自作

革砥自体2000円前後で売られているのですが、革細工で余った革があるのでわざわざ購入するまでのものではありません。簡単に作れますし・・・
革砥セット
切れ味 持続 錆防止 包丁 ナイフ 革 砥ぎ セット / ルージュスティック 2個 研磨用木台 説明書 付き

用意するものは革のはぎれと、適当な板、それにミシンオイルと青棒だけ
唯一、青棒だけは購入しました。(青棒とはバフ研磨用の研磨剤です。)
↓用意した材料

作り方は板に革を貼るだけです。(^^;)
革は裏側(ザラザラしている面)を表になるように貼り付けます。
↓もったいないのではぎれの革をパッチワークのように効率的に使いました。基本的に革の高ささえそろっていれば問題ないので。

接着剤が乾燥したら青棒を革に擦り込んでいきます。

途中、ミシンオイルを付けながら青棒を馴染ませれば完成~

革砥の効果は!?

いくら簡単に作れても使い物にならなければただのゴミ。
早速革砥の効果を評価してみることにします。

口で説明しても伝わらないので動画もご覧ください。
2000番の砥石で砥いだだけのナイフと革砥で研磨したナイフで同じ革を漉(す)いてみました。革漉きは刃物の切れ味がビジュアル的に伝わると思います。

2000番の砥石で砥いだだけのもの
まずは2000番の砥石で丁寧に研いだナイフで革を漉(す)いてみました。
動画を見ればよくわかりますが、全く歯が革に食い込んでいきません。革の裏側は毛羽立ちやすく、少しでも刃物の切れが悪いとたちまちけば立ってしまい刃が立たないのです・
結局力任せに漉いたので革が伸びてしまいました。

ちなみに、2000番の砥石で砥いだだけの刃先は細かな傷跡が残っていて、この様にギザギザに荒れています。
先端を拡大するとまるで刃こぼれしているような状態です。

革砥で仕上げたもの
先ほどの2000番で砥いだ刃物を20回程度革砥で研磨して試し切りしてみました。
こちらはほとんど力を入れなくてもびっくりするくらいスムーズに刃が滑り込んでいきます。同じ道具で漉いているとは思えない切れ味です。
効果抜群ですね。新品のオルファナイフより切れるようになってしまいました。

革砥で研磨した刃先は、砥石でついた傷がきれいに研磨され、非常に滑らかな仕上がりになっているのが分かります。

ものづくりって、結局のところ道具のパフォーマンスをどれだけ引き出せるかっていうことなんですよね・・・

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