納屋を整理していたら凄いものが発掘されました。
埃まみれ錆だらけ・・・
どうやら中華フライスに付属していたロータリーテーブルという事が判明
中華フライスを販売しているサイトに行くと必ず同じデザインのロータリーテーブルが見つかります。
TRUSCO製のロータリーテーブルはすでに持っていますし、
この状態では、たぶんもとの精度は出ないだろうとは思いますが一応クリーニングしてみることにしました。
ロータリーテーブルのクリーニング
上に乗っているフランジをどけてみると、フランジおかげでテーブルの面は奇跡的にダメージが少ない・・・
これはもしかするともとに戻るかもしれない。
もともと防錆グリスも落としていなかったようで、外側の埃を拭ってみると当初思っていたほど錆手はいませんでした。
指で触っても錆のひどい部分以外は全く段差を感じない程度。
ちなみに指で触って凹凸が感じられない場合、大凡1/1000mm以下の段差。
これならオイルストーンで軽く面をさらえば実用上問題ありません。
ロータリーテーブルの内部も腐食の具合を確認する必要があります。
裏面のプラスネジを取り、黒いリングもネジになっているので回して取り外します。
表側から回転テーブルを持ち上げて外します。
さすがに内部にはほとんど錆は見当たりません。
ただ、テーブルの摺動面にはゴミが付着しているので念入りにクリーニングします。
ハンドルの取り外し。
中央部の六角ナットを取り外すとメモリダイヤルなど簡単に引き抜けました
ハンドルネジを取り外すには、上面二か所のマイナスネジを取ります。
さらに、側面にある六角穴ボルトを取り外すと上へ抜くことができます。
一通りのパーツに分解することができたので、古いグリスや埃、錆を除去します。
一番錆の酷いテーブルフランジは錆取り剤で除去することに
錆取り剤の中でピカイチの性能があるのがこちら
独特のにおいがあるので屋外専用ですが、市販品の中では一番錆が良く落ちます。
使い方はさびている部分にプシューとひと吹き
きめの細かい泡が覆うのでそのまま30秒ほど待ちます。
そのままふき取ってもよいのですが、古歯ブラシでゴシゴシ擦るとより効果的です。
この様に化学変化で紫色に変色していきます。
全ての泡が紫色になったらすぐに泡を落とします。
すぐに落とさないと返って錆が発生してしまうので要注意
錆取り剤を使う前のフランジ
タワシで表面の錆は落としています。
5回目これでほぼ錆が落ちました。
表面には錆による段差があります。
旋盤で表面を一皮むいた方が良いかもしれません
全ての部品をクリーニングしたので、防錆処理をした後潤滑グリスを塗って組立てます。
防錆剤はこちらがお勧め
昔はクレ556を使っていましたが、長期的な防錆性能が低いのであれこれ試しているうちにこれにたどり着きました。
組立て後に精度測定してみました。
ロータリーテーブル(フランジ未接続状態)での結果ですが、テーブルの回転方向に関しては面精度がMAX5ミクロンほど
ですが、面の横方向に関しては20ミクロンほどの精度となっています
もともと、中華フライスに付属していたロータリーテーブルのようなので精度に関してはこんなものでしょう。
錆によるダメージを考えるとむしろ想像より良いくらい。
フランジを載せて同様に測定してみると、+5ミクロンほど精度が悪化しますが錆自体の影響はほとんど感じられませんでした。
という事で定精度の割り出しなどには問題なく使えそうという結果になりました。
道具は大切に・・・
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