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断熱材入りの木製ドア(扉)を自作する

小屋作り

なんちゃって小屋作りの其の8
いよいよ完成が見えてきました。

今回は木製ドア(扉)を自作してみようと思います。
youtubeに動画でまとめているのでこちらも合わせてごらんください。

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ドアの設計

ドアの設計は両開きドア。
もちろん断熱性にも考慮し、スタイロフォームを入れることにしました。
セルフビルドの小屋では、板を組んだ簡単なドアが主流なのですがそれではスタイロフォームが入りません。

少し複雑になりますが中が空洞になるフラッシュドアを作ります。

フラッシュドアとは、角材でフレームを作り、べニアなどの薄い板で挟んだドアのこと。
内部に隙間ができるのでスタイロフォームなどの断熱材を入れることができます。

ホームセンターに30×40mmの角材があるので40mmのスタイロフォームがそのまま入るはず。
作業部屋のドア枠の寸法を実測し、CADで設計図を書きました。
ドア枠との隙間は2mm~5mmほどに設定。隙間は戸当たりを付ければ隠れるので問題ありません。
天井の関係で少し小さめです・・・

材料調達

ホームセンターにて木材を調達

  • 30×40×1820mm 角材 10本 1980円
  • 1820×910×2.5mmワラン合板 4枚 2392円
  • シリンダー錠 1個 3068円
  • 15×10×1820角材 3本 534円
  • 10×20×1820角材 1本 228円
  • 取手 2個 298円
  • フランス落とし 2個 1402円
  • 蝶番 4個 2026円

合計 11928円

フレーム製作

30×40mm木材でドアのフレームを作ります。
木材の長さを合わせるため、ガムテープで束ねて切断しました

これでラフにカットしても角材の長さは正確に同じ長さになります

フレームを組み立てます。
2×4工法と同じ要領でコースレッド(木ねじ)で接合していきます。

接合のポイントは角材の面が一致させること!
クランプや直角ガイドを駆使してズレないように工夫します。

組み立てたフレームをドア枠に合せてみます。
これ結構重要!

この状態でフレームとドア枠は微妙にズレているはず。(直角や直線)
そこでガムテープでドア枠にフレームを密着させ、筋交いを木ねじで仮止めします。
これでドア枠に現物合わせのドアフレームができ上がります。

合板の接着

筋交いで仮止めしたまま合板を接着します。
フレームに木工用接着剤を塗布します。
素早く作業しないと接着剤が固まってしまいます。あまり丁寧に作業しないほうが良いです。

2.5mm合板を接着します。
接着剤の固定には仮釘をつかいました

大里 仮釘K-1カリクギ K-1(135) 中身入数(約) 135本 (HP-495)

 

仮釘とは、細い釘に樹脂製のスペーサーが挿入された形状になっています。
接着材を塗布した面に通常の釘のように打ち込みます。
すると樹脂スペーサーが潰れ、ばねの働きによって合板を圧着します。

接着剤が乾燥したらペンチで引き抜きます。
釘はとても細いのでほとんど跡が残りません。

仮釘をひたすら打ち込んで接着面を密着させます。
接着剤が乾燥したら仮釘をすべて引き抜けば施工完了。
仮止めの筋交いを取り外しても直角や直線がズレることはありません
フレームに合わせて合板を切り取ります。
2.5mm程度の合板ならカッターナイフで切り取ることができました。
ただ、トリマーがあるなら、そちらを使ったほうがきれいに加工できます(経験談)

ドアの断熱を考慮し、40mmのスタイロフォーム(断熱材)を枠の間に挿入します。

40mmの角材に40mm厚のスタイロフォームなのでピッタリ面が合うと思ったのですが、微妙にスタイロフォームが飛び出してしまいました。

そこで急遽スチロールカッターを自作して加工しました。

スチロールカッターを使えば薄皮一枚そぎ取ることができます。

表側と同様に合板を貼り付ければドアのベースが出来上がります。

鍵穴の加工

ドアに鍵穴を作ります。
鍵は手ごろな価格のS-AD-5を使いました。
鍵の説明書に記載された施工マニュアルに従って取り付け部に墨入れします。

鍵穴の施工にはホールソーが必至。
Φ36mmなど普段使わないような穴を開けるので可変式のホールソーがあると便利です。
使用しているのは三爪ホールソー
3つのカッターがあるので御覧の通り手持ちでも安定して加工することができます。
※1爪や2爪タイプではボール盤がないと結構厳しいと思います。

綺麗な穴が開きました。

鍵の取り付け口を彫り込みます。
ここはルーターやノミが必要。
一見難しい加工に見えますがそんなことはありません。
実は初めてノミを使って加工してみたのですが意外と簡単でした。

初めて作業する初心者でも、丁寧に作業すればピッタリフィットする溝穴を加工することができます。

御覧の通り、ピッタリ合います

鍵ユニットを入れる穴寸法もピッタリです

シリンダーを挿入し、ねじ止めします。

鍵のメス側は深堀するのでドリルで荒堀りします。
彫り込み深さに合わせ、マスキングテープをドリルの刃に巻くと目安になります。

後は同じようにノミで寸法通り加工します。

蝶番の取り付け

蝶番は、ドアの上下に使用する蝶番の1.5倍ほど間を開けて取り付けるのがセオリーのようです。

基本はドアに蝶番を取り付けてからドア枠に固定します。

ドア枠から4mmほど浮かせて蝶番を固定します。
このように、端材で台を作ると一人でも簡単にドアを取り付けることができました。

まずは上下の蝶番に対し、ビス一本~2本で固定してスムーズに開閉するか確認します。
スムーズに開閉することが確認出来たら残りのビスを打ち込み、完全に固定します。

無事、両方の扉を取り付けることができました。
ちなみに開閉は打ち開き。日本家屋は外開きが主流なので違和感があると思いますが、欧米では内開きが主流。
そもそも扉の外側にモノが倒れても閉じ込められることがなく、結構安全な設計だったりします。

両開きの扉ですが、片側は落とし錠でロックし、必要に応じて開閉するようにしました。

戸当たりの製作

扉を取り付けただけでは、どうしても隙間ができてしまいます。

そこで10×15mm角材で戸当たりを作ります

ステインでドア枠と同じ色に着色してフロア釘で固定していきます。

もちろん、戸当たりをつけてもスムーズに扉が開閉するか確認しながら釘を打ち付けます

戸当たりを取り付けたので回りの隙間は埋まりました。
ただし、両開きの扉の合わせ目にも隙間があります。

このように薄い角材を貼り付けて当たりを付けました。

取っ手を付ければドアの完成です。

自作ドアの完成

初めてのドア作りで手こずりました。
最初は加工が難しそうで、失敗の不安がありましたが、意外と何とかなるものです。
特にドアのフレームを組んでから、枠と現物合わせしたのが良かったですね。そのまま合板を貼り付けていたら間違いなくドアが入らなかったと思います。

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