スポンサーリンク

トライアック・万能調光器で集塵機の出力を調節する

機械加工

ダブルサイクロン式集塵機を自作する ~製作編 その3~の続きになります。

初めての方は、ダブルサイクロン式集塵機の構想編からご覧ください。

サイクロン型集塵機が8割方完成したので制御周りに取り掛かります。
集塵機を動作させる掃除機の出力調節と、スピンドルモーターと連動させたON・OFFは最低限必要です。
集塵機の構想編でも書きましたが、秋月電子の調光器と半導体リレーを組み合わせれば難なく条件を満たす装置を作る事が出来ます。

で、注文したものがこれ↓
(トライアック調光器キット)

(半導体リレーキット)

各キットの回路図を見ると、調光器のトライアックのゲート電流を制御すれば吸引機のON・OFFを切り替えられる事が判明。
(購入するまでトライアックとな何か知りませんでした)

せっかく買ったので使いたい所ですが、半導体リレーにも同型のトライアックが入っているので効率が悪い、というかトライアックがもったいない
どうしよう・・・・
ゲート制御付きトライアック・万能調光器を作るでリレー連動のユニットを製作しました。

この件はいったん保留しておいて、とりあえず調光器を作ってしまおうと思います。

製作は部品をハンダ付けするだけなので簡単です。
いつもなら基板むき出しで動作させてしまう所ですが、今回はAC100Vの電気を扱うのでケースを用意する事にしました。

当初、適当なプラ製の容器で代用しようと思いましたが、放熱性も考え1mm厚のアルミで作る事にしました。
NCフライスにてアルミ板を加工↓。
blank

集塵機のノズルが付いていますが、まだ動作させていません。
油も使いたくなかったのでアルミをドライ切削です。
切削条件は 移動300mm/min 加工深さ0.025で慎重に加工しました。
0.7mmまではスムーズに切削出来ますが、0.8mmからは切り子が切削溝に挟まりものすごい音を立てます。
掃除機で切り子を除去しながら切削しても厳しいです。
やはりドライのアルミ切削はエンドミルが溶着してしまうようで難しいです。

2mmのエンドミルは最後まで折れることはありませんでしたが、かなり危なかったと思います。
出来あがったモノもバリが酷く切削面はかなり荒れています。
blank

アルミ板の曲げ加工は、万力や専用工具などを使わなければいけませんが、曲げる位置を0.5mm程度彫りこみ 素手で曲げられるようにしています。
↓全て手で曲げました。
blank

blank

もうひと組アルミ板を加工しますが、ドライ切削はあまりにひどかったので切削油を使ってみました。
部品を両面テープで固定している都合上、油を掛け過ぎるとはがれてしまう恐れがあるので使わないで済むなら使わない方が良いにですが。

ただ、切削油を付けると摩擦が減り、溶着が改善され仕上がりが全く違います。
切削中の音も静かで心地よい切削音がします。
本来なら水性切削油をかけながら切削すれば冷却効果も生まれるのでより効率的な切削が可能です。
↓切削油を用いた仕上がり。溝の幅は2mm。
blank

バリはとても小さく(0.1~0.2mm位)でバリ取りしなくてもよいくらいです。

完成したアルミケースに基盤を載せます。
blank

トライアックの放熱板も用意しました。
メモリ用の冷却版です。
blank

詰め込むとこんな感じ↓かなりキツキツです。
blank

調光器の完成!
blank

blank

blank

↓この様に動きます。

次回、「ダブルサイクロン式集塵機にダストボックスを取り付ける」に続く

コメント