3A駆動のステッピングモーターは発熱量が多く、気温30℃の室内で1時間も動かすだけで116℃にまで上昇してしまいました。
ステッピングモーターのカタログによると、表面温度は100℃以下にしないとコイルの皮膜の耐熱温度を上回ってしまうそうです。
A(アンペア)を落とせば発熱は抑えられますが当然出力も低下してしまいます。
そこで、ステッピングモーターに冷却板やファンを取り付け、温度変化を実験してみることにしました。
比較として、室温30℃の雰囲気で何も付けないステッピングモーターをフル出力で1時間稼働させたところ、表面温度は116℃に上昇しました。
ヒートシンクを取り付けた場合
アルミ製のヒートシンクをモータの片面に実装してみました。
ヒートシンクは手元にあった秋月電子の46.2×50×21mmサイズのモノを使っています。
モーターとヒートシンクの間には3W/(m・K)の標準的な熱伝導グリスを塗布しています。
↓モーターへ、この様に取り付けました。
2時間稼働し、十分温度上昇しきった状態で温度測定してみると91℃当結果に。
自然放熱ではこんなものですかね?
何も付けない場合と比べ25℃も下がったので効果が無い訳ではありませんがまだ十分ではありません。
なぜなら、この試験は室温30の状態で行っています。
できれば50℃の雰囲気中でも安定して動く位のマージンは欲しい・・・
しかもモーターには負荷をかけていない状態の試験なので実質はもっと上昇するはず・・・
ヒートシンクの数を増やしたところでもはやたかが知れているのでファンを取り付けてみることにしました。
ファンによる強制冷却
ヒートシンクの自然放熱では十分な結果が得られなかったためファンを使った強制冷却方式を試すことにしました。
とりあえず、上記のヒートシンクにドライヤーの冷風を当ててみるとみるみる温度が下がっていきます。
30分ほど連続動作されて見るとモーターの表面温度が50℃ほどにまで低下!
これはいける。
さすがに実際の運用でドライヤーで冷却するわけにもいきませんから、ひとまず自作パソコン用に購入していたチップ用のヒートシンクを取り付けてみることにしました。
サイズは4.1 x 4.1 x 4.6 cm
一つだけでは冷却効果が不十分だと考え、モーターの2面に取り付けてみました。
ファンの電源は簡易的にパソコンから取りました。
ファンが静音タイプなので冷却効果が不安でしたが十分じゃないですか。
普通に手で触れます。
NCに組み付ければ、本体フレームの鉄がヒートシンクの役割を担うのでさらに冷却効果が高まるはずです。
これならたとえ外気温が50℃に達しようが表面温度が100℃を超えることはまずないでしょう。
これでメカの熱問題は全て解決しました。
制御基板の冷却ヒートシンクを自作するへ続く・・・
コメント