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自作cncフライス盤

機械加工

自作NCフライスと言ってもORIGINALMINDのKitMillと言う”キット”を組んだだけです(^^;)
そもそもNCフライスとはコンピュータ制御したフライス加工機の事で、手作業では厄介な曲線を正確に図面通りに仕上げてくれる装置です。
まー、趣味で工作をしなければ全く不要な代物です。


以前からNCフライスには興味があり、一応フライス本体があるので、これをNC化しようと思っていました。
ですが、NCの知識が全く無く、何をそろえて良いのか、どこから手を付けて良いか分かりません。
(一応、仕事でGコードは少々いじった事がありましたが、NCを作るのは全く別モノです。)

そこで、まずはキットを購入し、とりあえず動くモノを作ってみる事にしました!
キットを利用するメリットは、

  • 正確に組み立てれば必ず動作する。
  • 必要な部品がすべて揃っている。
  • 組み立て&取扱説明書があるので、勉強に最適。

と言うように、右も左も分からないと言う方にはぴったりです。
購入したのは12月の中旬で、注文してから二日で届きました。(早い!!)
↓こちらが届いたNCフライスのキットです。

机の上にも置ける卓上フライスなので、モノは小さいです。
加工エリアも200×150mmで金属はアルミまでの加工能力になります。
加工テーブルは金属の上にPOMをビス止めし、直接デーブルを切削して面出しします。ちなみに加工品の固定は両面テープです。
なので精度はお世辞にも高いとは言えません。5/100mmも出れば大成功です。

↓これが樹脂のテーブルを面出ししたもの。見た目、”しましま”模様が入っていますが、触ると”つるつる”です。(爪を立てると僅かに引っかかるくらい)
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KitMillを使った加工

実際に使ってみると想像以上に便利でした。
正確な曲線や自動加工はNCでしか出来ないので加工の幅が大きく向上し、図面さえあれば同じモノがいつでも作れます。
キットの価格はスピンドルの追加オプション含めて18万以上しましたが、個人的にコストパフォーマンスは抜群でした。
ただし、NCフライスの制御はGコードで行います。単に図面を書いただけでは動かないので、Gコード生成ソフト(CAM)によってデータを加工する必要があるのです。
本来、CAMソフトは別途購入する必要がありますが、簡単な二次元加工ならNC制御ソフトでも生成出来るので暫くは専用ソフトは必要なさそうです。

加工例
まず、JW-CADで下のようにお絵かきします。
この図面を”DXF形式”で保存します。
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次に、NCフライスの制御ソフトを立ち上げ、CAMによるGコード生成を行います。
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ここで、エンドミルの径や彫りこみの深さなどの切削条件を指定するとこの様に加工する時の走査線が生成されます。実際にフライスが動く時は、この青いラインに沿ってエンドミルが動いて加工します。走査線を確認したら「NCコード書き出し」ボタンを押してGコードを生成します。
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GコードをNCプログラムで読み込めばソフトの準備は完了です。
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次に加工する材料をセットします。
まず、今回は一部に貫通穴をあけるので捨て板を両面テープで張り付けます。
捨て板は大量に余っているアクリル板を使いました。以前PCケースをアクリルで作る時に、アクリルの切れ端(廃材)を格安で購入した余りです。
誤解のないように付け加えますが廃材と言っても保護シートも張られたままの新品の材料です(単に寸法がバラバラと言うだけ)。下の写真は加工跡です。
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加工品もこの様に両面テープを張って固定します。
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両面テープは、後で剥がすので接着力が強力だと使い難い。
”はがせる”タイプの両面テープが最適です。
何種類か両面テープを試してみましたが、ニチバン NW-H15が使いやすく比較的安価でした。
Z軸の高い加工品には粘着力が”普通タイプ”を使い、平たいプラ版の固定には”弱”を使っています。

で、実際の加工風景がこれです。↓動画は途中までですが、こんな感じで自動で加工してくれます。

以上で製品レポートは終了。ただ、動画を見れば分かりますが、加工の際に発生する切り子が酷いので集塵機を自作しようと思っています。
あと、この製品の欠点の一つ、と言うかメーカー側の問題ですが、エンドミルを固定するスピンドルをシャンクの径毎に購入する必要があります。
これ自体は問題ありませんが、前シリーズのmini-CNCフライスはスピンドル単体で購入出来るので一つ三千円ですみますが、新製品のKitMillからはスピンドルユニットごとの販売のみとなり、一つ当たり一万円以上の出費となってしまいます。しかも、一番欲しいφ3のシャンクがありません。
メーカーに問い合わせたところ、φ3のユニットはそのうち出すかもしれないが、シャフト単体での販売は考えていないとの事(あまりこう言う事はやらない方が良いと思いますが)。

と言う訳で、本来三千円で購入出来るものをわざわざ一万円払うのもばかばかしいので、スピンドルシャフトも自作してみようと思います。。
ただ、スピンドルシャフトはかなりの高精度で作らないといけないので出来なかったら知り合いの旋盤工に泣きついて何とかしてもらいますorz。

>>サイクロン式集塵機作製編

>>スピンドル作製編へ

コメント

  1. blank 田中宏明 より:

    はじめまして。
    田中と申します。

    真鍮で幅100×20mm 厚み3mmの真鍮板を
    1.5mm削り、凸で文字を残しフライス加工していただきたいのですが。

    ご連絡いただければ幸いです。

  2. blank 岡田 朝人 より:

    KitMill BT200を検討中で、しかも、フライス加工も初めてです。
    鉄道模型で購入出来ない部品の自作を予定、そのなかで、
    真鍮板 約2mm位ですが、溝切り、穴あけ後の部品を板から
    切り出すためには、スピンドルを複数回トレースすれば切断できると
    考えています。この事は、スピンドルの縦の刃の深さまで、理論上は
    可能と考えて良いのでしょうか?これにはXYZ方向のフレーム等の剛性が関わって
    くると思いますが、「単純には」と考えれば。
    宜しくアドバイス頂ければ幸いです。

  3. blank 岡田 朝人 より:

    ありがとうございます。