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半自動グラインダー切断機の製作

自分でDIY

グラインダーにチップソーを装着し、可能な限り安全に切断できる治具ができないものかと思い開発してみました。
トグルスイッチでモーターのON/OFFと、グラインダーの進行方向の切り替えを制御します。

ボリュームを回すことでモーターの速度を制御することが可能です。
硬い鉄などの切断のときは遅く、アルミの薄い板の場合は速く切断することができます。

グラインダーが端まで移動するとスイッチが押されモーターがストップします。
切断中は治具から離れられるので、安全な場所に退避することが可能です。

ちなみにロックを取り外せば手動でグラインダーを操作することが可能

手でスライドさせることができるので、木材や樹脂など軟材を切断するとき素早く操作できます。

チップソーを装着するので専用のセーフティーカバーを導入しました。
ナカヤ スパークバスター

このカバーを装着することで、Φ100mm対応のグラインダーを125mmチップソーを装着することが可能。
内径Φ20mmと内径22mmの真鍮ブッシュが付属するため、外径125mmのチップソーや切断砥石を利用することが可能です。

グラインダーは上下に位置を調整することができます。

下の写真のようにグラインダーの高さを上げれば、高さのあるバイスを使用することができ、ボルトやパイプの切断が簡単になります。

切断中の様子。M10ボルトの切断も簡単。
しかもチップソーを使用しているため火花がほとんど出ません。

↓アルミ板を切断している様子。
手放しでカットしています。

もちろん直角精度はばっちりです。

鉄のLアングルの切断です。
多少火花が出ていますがチップソーなのでサクサク切れます。(切断速度は遅めに設定)

切断面が酸化せず、きれいな状態です。

この切断機のもう一つの長所は、グラインダーを簡単に治具から着脱できる点です。

アルミフレームにハンドルを取り付ければそのまま手工具として流用することが可能です。

このように手作業で金属を研削することができます。

非常に使い勝手の良い治具を作ることができました。
詳しい材料や作り方など、設計図はこちらからお願いいたします。
半自動グラインダーカッターの設計図

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作り方

リニアブロックの製作

まずはアルミ板に穴を開けるのですが、
罫書き線を引くときにノギスをこのように使用すると簡単で正確な罫書き線が書けます。

罫書き線を入れたらポンチを打ってドリルのガイドを作ります。
ハンマー不要のオートポンチが便利です↓

ドリルで穴を加工しますが、写真のようにアルコールを塗布すると綺麗に加工できます。

穴を加工したら面取りしましょう。

加工したアルミ板にリニアブッシュを取り付けます。

 

グラインダー保持部の製作

次にグラインダーを治具に固定する保持部を作ります。
アルミフレームにM6のねじ切りをします。

加工したM6ネジ部にストッパボルトを取り付けます。
このボルトによってグラインダーの傾きを調整することができます。

アルミフレームを仮組し、ボルト等の干渉をチェックします。

次にグラインダーマウントを作ります。
ほぼすべてのグラインダーにはハンドルを取り付ける為のねじ穴があります。
このネジ穴を利用してグラインダーを固定することにします。

グラインダーのネジ穴の径に合わせてアルミを加工します。。
今回使用したRYOBI G-1061HSはM10のハンドルネジの為、Φ10の穴加工しました。

加工したら、ハンドル部にM10ねじで固定し、アルミフレームに取り付けます。

この状態では、このようにアルミフレームが斜めに曲がった状態です。

バイスに挟み、真っすぐになるように手で曲げます。

グラインダーの傾きはストッパボルトで調整します。
※ただし調整は完成後

反対側にも同様の手順で加工したアルミ板を取り付ければがっちりとグラインダーがマウントされます。

グラインダーに金属用の丸鋸を取り付けるため、特別なアタッチメント(NKS-100HS)を装着します。

このアタッチメントにより、軸径Φ15mmのグラインダーを穴径Φ20mmとΦ22mmに対応し、直径125mmまでのチップソーに対応した切断機として使用することができます。
チップソーは(TT-YSD-125MM)を使用しています。

シャフトユニットの製作

リニアシャフトをリニアブッシュに挿入します。

リニアブッシュのグリスニップルからウレアグリスを注入します。
(軸部からグリスが漏れるまで注入し、余分なグリスは拭き取ります。)
グリースガンを使用します。

センサーなどに使用する板金プレートを取り付けます。

シャフトホルダを仮組し、アルミフレームに取り付けます。

今回モーターで動作させるため、M10寸切りボルトを使用します。
M10寸切りボルトを保持するためのベアリングホルダをシャフトガイドの間に固定します。

シャフトは平行に取り付ける必要がありますが、木材などを切ったものを挟んでねじ止めすれば組付け精度は問題ありません。

シャフトを平行に固定したらリニアブッシュの固定ねじを増し締めして完全に固定します。
これでシャフトとリニアブッシュ共に平行に調整できたことになります。

ベースユニットの製作

アルミベースにM8タップ穴を開けます。
↓動画で紹介したような簡易治具を使うとうまく加工できます。

下の画像の位置にゴム足を取り付けます。

アルミベースにブラケットを挿入し、スライドユニットを設置します。

直角定規などを使用し、リニアシャフトとベースを直角に調整します。

調整したらボルトを増し締めして固定します。

グラインダーの微調整

アルミベースとグラインダーの刃が直角に調整します。

直角定規で簡単に確認することができます。
このように隙間ができている場合は調整の必要があります。

グラインダーの傾きはストッパボルトで調整します。

直角定規の隙間が無くなればOK

グラインダーの刃の前後の傾きはダイヤルゲージを使用していますが、そこまで厳密に行わなくても、問題ありません。
例えば、ダイヤルゲージの代わりに鉛筆などをクランプし、グラインダーを進行方向に動かして鉛筆と刃との隙間が目に見えて変わらなければOKです。
動画では誤差を0.03mmまで調整しましたが、グラインダー自体の精度が悪いので意味のある数字ではありません。目視で確認できる0.1mm程度の精度があれば十分です。

もし誤差が大きい場合はアルミテープなどをアルミフレームに貼り付けて微調整してください。

半自動ユニットの製作

スイッチを押すとグラインダーが動き、切断が終わると止まる、「半自動装置」を作ります。

この機構により、切断が終わるまで安全な場所に退避しすることができ、より安全に作業することが可能になります。
一方で、動画のコメントでグラインダーの連動したON/OFF機能がないとの趣旨の指摘がありましたが、私はあえて連動スイッチを搭載しませんでした。
理由は、切断が終わるエンドポイントでグラインダーがOFFになった場合、スイッチを切り忘れてエンドポイントから移動させた場合、突然グラインダーが動き出すことが容易に想像できるからです。
どんなに注意しても人間は必ず忘れます。連動スイッチは比較的簡単に搭載できますが、安全のために実装しないことをお勧めします。

 

駆動用の寸切りボルトを用意しますが、M10×1000mmの寸切りボルトを丁度よい長さに切断してみましょう。
手動になりますが、治具として機能します。
バイスなどをベースに固定し、寸切りボルトをバイスにクランプして切断します。

チップソーを利用しているので火花は最小限です。しかし鋭利な切りくずが大量に散らかるので、掃除が面倒でした。

チップソーを使うことで摩擦熱が最小限で済みます。
鉄が酸化しないのもメリット。
(もちろん、切断砥石に交換して利用することもできます。)

切断したM10寸切りボルトをベアリングガイドに通します。

ボルトを途中まで挿入したらM10長ナットを組み込みます。

モーター駆動用の丸ベルト用プーリを固定します。

長ナットを板金プレートで挟込み、ボルトを増し締めして固定します。
これでM10ボルトを回転しても長ナットは空回りしなくなります。

木材(MDF板)を加工し、ストッパーを作ります
ストッパーは簡単に着脱できるようにネオジム磁石をエポキシ接着剤で接着しました。

これを組み立てていきます。

組み立てたら長ナット、板金プレート部に組み込み、M10寸切りボルトを回転させるとスライドすることを確認します。

制御装置の組み立て

アマゾンで購入したギヤードモーターを固定します。

モーターマウントをアルミフレームに固定します。
アルミフレームって便利ですね・・・

丸ベルト用プーリをモーター軸に取り付けます。

Φ4mmプーリーベルトをプーリー長に合わせて切ります。

プーリーベルトの溶着方法

切れなくなったカッターの刃をバーナーで熱し、プーリーベルトを溶着させます。
ポイントは溶着後、完全に冷えるまで(少なくとも3分)はベルトに力を加えないことです。溶着後すぐに引っ張ると簡単に切れてしまいます。

正しく溶着できれば力を入れて引っ張っても切れることはありません。

ハサミで溶けだしたゴムを整えます。

プーリーベルトを装着してテンションを確認します。

アルミ板を加工し、押ボタンスイッチ を取り付けるホルダを作ります。

センサーを写真の位置に固定します。

モーター側も同様にスイッチを取り付けます。

板金プレートにボルトを取り付けてセンサーを押し込むロッドにします。

モーター側の押ボタンスイッチ が押せていることを確認します。

3Dプリンターで印刷したコントロールボックスを取り付けます。
こうした治具の開発は試作部品の作り直しは少なくありません。
3Dモデルを作ってしまえば寝てる間に部品を作ってくれる3Dプリンターはやっぱり便利ですね。
ちなみに使っている3Dプリンターはこれ。自動調整(キャリブレーション)が非常に優秀で安定した印刷が気に入っています。

PWM DC モーター コントローラー モジュールをP-01に固定します。

モーターの回転方向の切り替えスイッチとして2極双役スイッチを使用しました。
ON-OFF-ON制御できます。

スイッチ類の回路図は下記の通りです。
トグルスイッチのON-OFF-ONで、プラス極とマイナス極の切り替えと電源OFFの切り替えに使用します。
アルミフレームに取り付けたスイッチは、ボタンを押している間だけOFFになるスイッチです。
つまり、端までグラインダーが動作するとストップする回路になります。

上記配線図に従ってスイッチ類の配線を行います。
(ちなみに、動画の配線は試作段階のもので、参考になりません。)

スイッチを入れて固定します。

12Vアダプター用のDCジャックはボックス下部の穴に固定します。

ボックスの配線が終わったら蓋を固定します。

全ての配線が終わったら動作確認をします。

  • トグルスイッチで正転-OFF-逆転に切り替わります。
  • コントローラーのボリュームで速度のコントロールが可能です。
  • アルミフレームのスイッチが押されると動作がストップします。

直角ガイド

直角ガイドの基準を作るために適当な板を両面テープで貼り付けて切断します。

直角ガイドをベースに仮組します。

直角ガイドとアルミベースをネジで接合します。

直角定規を使い、板の切断部を基準にして直角に結合します。

グラインダーで直角ガイドに切り込みを入れます。

切り込み部を0mmとしてスケールテープを貼り付けました。

最後にトグルクランプを固定すれば完成です。

ベースフレームにダウンクランプを挿入すれば鉄製のL字アングルも簡単に切断することが可能です。
この治具が皆様の工作のお役に立てれば幸いです。

より詳しい設計図や部品の詳細は下記の設計図をご利用ください。
半自動グラインダーカッターの設計図

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