磁気ボール盤(磁気ドリルスタンド)の自作

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磁気ボール盤(磁気ドリルスタンド)を作ってみようと思います。

磁気ボール盤とは、強力なマグネットで鉄板に固定して使うボール盤です。
通常のボール盤では”フトコロ長”の関係で大きな鉄板の穴あけができませんが、磁気ボール盤は鉄板に直接固定できるので、大きさに関係なく加工ができます。

自作NCフライス盤の製作に使いたいと思ったのですが、値段が非常に高い。
例えば↓この磁気ボール盤、なんと30万円以上もします。
日立工機 自動磁気ボール盤 BM60Y

この製品は、完全にプロ仕様なので仕方ありませんが、不思議なことにホビー向けの安価な製品があってもよさそうなのですが、見当たりません。

仕方ないので、簡易的な磁気ボール盤を自作することにしました。

磁気ボール盤の設計

市販の磁気ボール盤は、電磁石になっています。さすがに電磁石から作るのでは大変なので、大型のマグネット台を使って簡易的な磁気ボール盤を作ることにしました。

使用したマグネット台はこちら↓。吸着力が1500N(約150kg)あります。
カネテック:カネテック マグネットホルダ台 MB-PG 型式:MB-PG

このマグネット台は簡易的な追加工(ねじ穴)が可能。
この製品をベースにしてボール盤を設計しました。
無料の3D CAD”Fusion360″で設計。
追加パーツは非磁性で作らないとマグネットの磁力が低下するため、アルミで作ります。
直動用のシャフトは非磁性のステンレス(SUS304)を使い、シャフト受けにはフランジ付きの無給油ブッシュを使いました。

設計を見ればわかる通り、ハンドルはついていません。
取り合えず、試作で垂直(といっても精度は低いですが・・)に穴あけできることを確認してから追加工しようと考えています。

01

磁気ボール盤の製作

購入したアルミ板が届いたので早速加工に入ります。
基本的に穴とねじ切りをするだけなので加工は簡単です。
青ニスを塗布→ケガキ→ポンチ→穴加工という手順で加工します。
使用した青ニスはスプレータイプで速乾性の良いものを使っています。
JIP 青ニススプレー NO.101

ケガキは以前作ったノギスケガキを使うと非常に簡単にケガキ線が入れられます。
DSC_3139

ポンチマークは久々にオプティカルポンチを使ってみました。
DSC_3230

マグネット台と固定プレートの加工

マグネット台との固定はM4ねじを利用するのでφ4.5mm程度の穴を加工します。
シャフトはM8のねじを切ります
dsc_5776

M8のタップ加工
ボール盤で3山ほど穴に食い込ませてから手作業でタップを立てます。
こうすれば、垂直で正確なねじ加工ができます。
dsc_5779

同様にマグネット台の所定の位置にM4のタップを立てます。
dsc_5782


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ベース部分の具品を組み立ててみました。
設計通りピッタリ組み立てられました。が、実際に組み立ててみるとシャフトが少し細いですね・・・
φ12のシャフトを使ていますが、φ15~φ18あたりが良かったかもしれません。
dsc_5804

ボール盤を固定するプレートの加工

固定プレートと同様に穴加工をします。
dsc_5791

ボール盤を固定するためのねじ穴を加工
ここのねじ穴はドリルを固定する部分なので何度も着脱することを想定。
従って、アルミのねじ山では、摩耗によりつぶれてしまう事を考慮しなければなりません。
そこで、ステンレスのインサートナットを挿入して摩耗に耐えられるようにしました。
dsc_5794

手持ちのドリルは8mm径が最大ですので大きな穴は旋盤で加工しようと思いました。
ところが、いざ取り付けてみようとしたら、大きすぎて旋盤に固定できないことが判明・・・
仕方ないのでNCフライスで加工しました。
dsc_5808

インサートナットを挿入します。
インサートナットは、適当なボルトに少し頭が出るように(2~3山程度)一つ目のインサートナットを入れます。
二つ目のインサートナットを入れ2つのナットが動かないように”手”で締め上げます。
text3825-0

そのままインサートするプレートに黒ボルトを挿入します。
インサートナットは根元のねじ切りが浅くなっているので圧入できるようになっています。
dsc_5811

しっかり圧入したら、黒ボルトを逆に回すとインサートナットだけがプレートに残ります。
インサートナット用の専用工具もありますが、挿入するだけならこれでOK。
dsc_5813

無給油ブッシュを取り付けます。
M4のねじで仮止めします。
dsc_5815

ベース台に挿入して、無給油ブッシュがスムーズに動くことを確認したら増し締めして固定します。
dsc_5822

BOSCHの電気ドリルを固定してみます
BOSCH(ボッシュ) 電気ドリル GBM10RE/N

この電動ドリルには補助ハンドルの固定部があるのでここを挟んで固定しました。
ただ、該当部分の精度がないので固定は微妙です。
dsc_5824

柱に固定してみるとこんな感じ
さすが1500Nの吸着力です。垂直に取り付けてもまったく動きません。
dsc_5826

このままドリルをスライドできます。
dsc_5828

使用した感想

動きは大変スムーズ。
「ス~ッ」と動きます。
ただし、少しガタが大きいように感じます。低精度の無給油ブッシュなので致し方ないのですが、シャフト径が細すぎたのと、無給油ブッシュの長さが、短かったことが原因でしょう。
一応、この状態で鉄板に穴を開けられるので、使用上の問題はありません。(もともと低精度ですし・・・)

試作した結果、十分使えそうなので、後日ハンドルをつけてみようと思います。

 

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